赤字(真実)と青字(仮説)を使う推理ゲームです。屁理屈推理合戦とも呼ばれています
●ハロウィンの歌姫
街外れの片田舎に娘が住んでいました。娘は、歌を歌うのが趣味でした。
隣街への旅の途中、娘を見かけた劇場の主。村の畑で1人歌を歌うその娘に聞き惚れ
娘と話して街へ連れていきました。
劇場主の思惑通り、毎夜劇場で歌う彼女の歌声に、皆が聞き惚れたといいます。
しかしその影に、歌姫を降ろされた女がいました。彼女は、実は恐ろしい魔女でした。
歌姫に嫉妬した魔女は配下の黒猫を操ると、部屋で練習をする彼女の部屋の扉の前まで行かせました。黒猫は扉を叩いたり引っ掻いたりしますが、扉にはしっかりと鍵がかかっており、開けることができません。
そこで魔女は、黒猫を窓に立たせ、歌姫の様子を見ながら呪文を唱えます。
すると、窓の前にあった大きなカボチャが、窓をすうっと通り抜け、そのまま歌の練習をする
歌姫の後ろに進んでいきます。気配をして振り返った彼女の頭にカボチャがどすん、と当たり、
歌姫はそのまま動かなくなってしまいました。
あくる朝、物音一つしない部屋の様子を不審に思い、劇場主が部屋の鍵を開けると
そこには死体となった歌姫が倒れていました。
部屋の窓の外には、ハロウィンを祀るカボチャが置いてあり、そして、その上には黒猫が
ちょこんと座っておりました。
劇場主は嘆き悲しみ、魔女は喜びました。
新しい歌姫の歌声を聞ける機会は、もう二度とないのです。
●ルール
魔女の仕業を疑うもの。この事件を魔法以外で説明できると信じるものは、その仮説を『』でくくり、青字として述べることができる。青字で述べた仮説に対し、魔女は仮説を否定する赤字を【】でくくって提示しなければならない。提示できなかったとき、事件は魔法なしでも説明ができることになり、魔女の負けとなる。
例:『扉は施錠されておらず、誰でも入り込んで歌姫を殴り殺すことができた』
→【劇場主が確認したとき、扉は施錠されていた】
人間側は、魔女に述べて欲しいことを「」でくくって復唱要求ができる。また、仮説を構成しない質問、疑問を魔女に問うことも可能である。しかしながら、魔女は青字以外に応える義務を負わないため、復唱要求や質問の返答が必ず来るとは限らない。
ただし人間側は、復唱拒否から何らかのきっかけをつかむこともできるだろう。